当記事では、ブラックと言われる歯科衛生士の職場環境について、元歯科衛生士の私が実態を語ります。
またイツコに届いた歯科衛生士さんの悩みも解説していきます!
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歯科衛生士の仕事がブラックと言われる理由
歯科衛生士の仕事がブラックと呼ばれてしまう原因は、労働条件や職場環境にあるケースが多いです。とくに多いのが、以下の6つです。
- 給与が少ない
- 福利厚生が行き届いていない
- 休みが取りにくい
- 休憩時間のルールが曖昧
- 衛生管理が手薄な職場がある
- 院内の人間関係が複雑な場合がある
給与が少ない
仕事内容の割に手取りの給与が少ない場合があることは、歯科衛生士の仕事がブラックと呼ばれるひとつの理由です。
歯科衛生士の平均年収は、だいたい260万円前後と言われていますが、現実にこのレベルの給与をもらっている人は一部に限られています。
歯科衛生士の給与は、勤務する歯科医院によって大きな差があります。
もともとの基本給が少なかったり、独自の減給制度などがあったりすると、1カ月の手取りが平均よりもグンと少なくなるケースもでてくるでしょう。
実際、歯科医院によっては、作業中のミスなどを理由にペナルティとして減給が行われる場合もあります。
歩合制を取り入れる歯科医院もあるため、求人票などに掲載されている給与と実際にもらえる金額が異なるケースも少なくありません。
福利厚生が行き届いていない
健康保険や厚生年金、退職金などの福利厚生が行き届いていない職場がある点も、ブラックと呼ばれる理由です。
歯科医院の場合も、スタッフを雇用する以上は最低限の福利厚生を用意する必要があります。
ただ、実際には必要な福利厚生が完備されていなかったり、名目だけで実績が伴わなかったりする職場もあるようです。
出産、育児休暇の取得が難しい歯科医院も多く、結婚後に仕事を辞めざるを得なくなる歯科衛生士も多く見られます。
休みが取りにくい
歯科衛生士は、勤務先に有給休暇制度があっても現実に休みが取得しにくいことがあります。
土日も診療している歯科医院の場合、有給が取りにくいと1週間の休みが1日程度といったことも起こり得ます。
年間休日が少なくなってしまうことも、ブラックと呼ばれてしまう理由のようです。
実際、病欠などが認められないと、自分のシフトの日は体調が悪くても基本的に出勤しなければなりません。
連休での休みも取りにくく、プライベートの時間がなかなか持てない歯科衛生士もいます。
休憩時間のルールが曖昧
歯科医院には、勤務中の歯科衛生士の休憩時間がほとんどない職場もあるようです。
交替で休憩を取るシステムになっていると、診療がずれこんだときなどに、お昼休みすら取れない可能性があります。
休憩時間のルールが明確に決まっていない職場も多く、それぞれのスタッフが成り行き任せで休憩を取るしかない場合もあるようです。
歯科医院によっては、1日の診療が終わった後に勉強会などを行うケースも見られます。
短時間の休憩しか取れずに長時間拘束されてしまう点も、ブラックとうわさされる一因になっています。
衛生管理が手薄な職場がある
麻酔の注射や抜歯などを行う歯科医院では、働く歯科衛生士にも常に感染症のリスクがあります。
院内の衛生管理が手薄な場合、このようなリスクが高くなってしまうのが問題です。
勤務先が経費削減のために減菌処理を一部省略していたり、作業で使用する手袋の使い回しをしていたりすると、感染症リスクが高い環境で働かざるを得なくなります。
衛生管理が悪いことが、ひとつのストレスになってしまう歯科衛生士もいるようです。
院内の人間関係が複雑な場合がある
歯科衛生士の仕事がブラックと言われるのには、職場の人間関係も少なからず関係しています。
歯科衛生士は、同僚や歯科医師との人間関係でトラブルを抱えるケースが少なくありません。
院内でのパワハラやセクハラに悩む人も多く、人間関係の問題は歯科衛生士が仕事を辞めたいと思う理由の上位にランクインしています。
派閥がある職場では、嫌がらせ行為なども横行することがあります。
特定のスタッフだけ面倒な仕事を押し付けられたり、不当な減給などをされたりするケースもあるようです。
イツコに届いた歯科衛生士たちの悩み
下記をご覧ください。